2025/11/28
- 田 村
- 2 日前
- 読了時間: 11分
TRADITIO Vol.3を考えてた時の思考を思い出しつつまとめてみるの回(当然ですがめちゃくちゃ長いです)
構ってくださったフォロワーの皆様に感謝!
改めて見るとどの国にも人数が偏ることなく、バランスが良い…と思っている
基本的にその方がやっている創作のジャンルとか雰囲気(ファンタジーとかシリアスとか)をもとにこの国が似合いそう~と考えながら配置しています
✦ソラント
①槌音のフォルジュロン

アルビオ(ソラントの中心にある都市)に工房を構える、ソラント随一の鍛冶師という歴史と趣を感じさせる、というかそうさせたいNPCです ディアレ宮殿(一番でかい宮殿)の騎士団の剣などを作っているのもこの人
中性的だけど少しかわいい寄り、動物に例えるなら猫というイメージのもと描き進めていました
猫のように気まぐれだけど真面目に鍛冶師をしているというギャップも気に入っています
主人公(プレイヤー)の武器を強化してくれるという何気にめちゃくちゃお世話になりそうな店のNPCです
立ち絵にもあるように、黒猫を工房内で飼っています つけている首輪はフォルジュロンによって作られたものです
ソラントにいる仕事熱心な人には動物好きが多いのかもしれない…
曲はフォルジュロンがいる工房内で流れているイメージで、鍛冶屋っぽい鉄を打つ音を入れてみました
ソラントの商店帽子屋トゥール・ド・マジー、メルトグランの商店パティスリー・ボンヌ・シャンスの店内BGMと同じ構成になっています
②塔の魔術師シャルタ

最初に浮かんだイメージカラーが水色と黄色だったので、メルトグランの人にしようかな?と思ったけどその次に浮かんだイメージが静寂や学問、研究…みたいな感じになり、ソラントの人に…
魔術学院関連のキャラクターは既に何人かいるんですが、その中でも「学院を憎む立場の魔術師」という特殊な立ち位置のキャラクターになりました(自分の研究成果を学院に奪われてしまったという悲しい過去があってのことです)
魔術学院と関わりがあっても中立的な立場である主人公には理解を示し、古代文字などの解明に協力してくれます
塔の中で本や骨董品に囲まれながら過ごし、少し生活感を感じる服装(帽子の洗濯バサミとか、帽子の先に括られた鍵とか)をしています
しじまの塔守とも呼ばれているので、静寂を乱さない穏やかなピアノソロになっています
自然豊かな場所にある塔なので、それが感じられるように鳥のさえずりFXも入れてみました
③電波の風渡り、エアトーン

魔術が主要である世界で、あえて電波や機械を使いこなしているNPCです
説明文や台詞のほとんどはアマチュア無線家の使用する用語を参考にしています ✦参考(アマチュア無線用語集 (ハム用語集))
ソラントはこっちの世界で言うところの1960~70年代頃の文明レベルで、電話は存在するけどあまり普及はしていない国ということになっています
魔術や伝書鳩が発達しているので情報の伝達には困りませんが、そこであえて無線を使用する人はほとんどいません
しかし一部の人々には風情のある伝達方法として愛されており、エアトーンもその内の一人…というイメージです
今までポートゼメランタ(ゲームが開始する町)に重要NPCはいなかったんですが、電波の受信に向いてそうな田舎であるこの町に来てもらいました
エアトーンの無線機材などが沢山置かれている基地内のBGM
仰々しい雰囲気と電子音を意識しつつ、モールス信号の音も入れてみたり
✦メルトグラン
①孤高の歌姫シュガリィ・ルビー

DLCで解放されるエリア「キャンディッドランド」(遊園地)にいる人気歌姫
シアターに囚われてしまい、モノクロ調の姿になっています
囚われる前はルビーのように真っ赤な衣装を着ていたとか
甘い歌声を持ち、魅惑的で惹き込まれる性格をしていますが、自由という不安や寂しさから逃れるために、あえて囚われの身となることを選んだ仄暗い過去の持ち主でもあります
彼女がいるシアターは遊園地内の「冒険エリア」にあるのですが、自由と関連付けられる冒険がテーマのエリアにいることはかなり皮肉めいているかもしれない…?
彼女の過去を知れるサブクエストとかあって欲しい
TRADITIOでは初めてのジャズ調の曲
ボーカルも少し入れたいなと思いつつ、英語とかのサンプルをそのまま使っちゃうと世界観がな…と悩んだ結果チョップされてるやつを無理矢理使いました。Spliceありがとう
②悪夢売りのパドローネ

今はほぼ廃れた町となったシリウス第一区にいる、少し異質な露店主NPC
メルトグランに蔓延り、忌避される悪夢を瓶などに詰めて売っています
あまり直接的に言うとアレなのですが、悪夢には麻薬的な効果があるためつまりパドローネはそういう売人ポジションというわけになります(CEROが跳ね上がりそう)
独特な形の帽子は、TRADITIO本編をクリア済のプレイヤーには一目でラスボス星男ガラクシアコと関係があるのでは?と思えそうなデザインになっています
実際、パドローネと話しているとガラクシアコのことを「師」と呼び、ガラクシアコと同じ台詞を発します
また、ボスの放火魔ラオシュや悪夢のトルトゥーラにも悪夢を売っていたことを仄めかしたりなど、悪い人たちとズブズブなパドローネを敵対勢力と思うかどうかはプレイヤー次第……
夜の町に合いそうな、リミナル感のあるBGMになりました
店に通うたび音が歪んでいく演出とかあったらいいかもな~と思っています
✦パウラパミュー
①業火を鎮めしストラズァク

デスカランド(パウラパミューの中心的な街)にある消防署所属の消防隊員
悍ましいとか怖い属性というよりかは「ダークな世界にいる、穏やかな炎のような存在」というイメージで設定やキャラデザを考えました
火と共に生きる存在ということで、火を一番身近に感じられる消防士という職業を生やしました
焚き火とかその辺で普通にやってるパウラパミューでは火事が頻繁に起こっていそうなので忙しそう…
パウラパミューは常に外が暗いので、よく目立つように制服も白いといいかなと思って白にしてみました
ストラズァクの出身地はマヒナという日本がモチーフの場所なので、江戸時代あたりの消防服を参考にしたりもしています ✦参考(消防防災資料センター (消防博物館) 収蔵品データベース)
パウラパミューらしい不気味さの中に炎が揺れるような、静かな感じをイメージしています
よく聞くとカラスの鳴き声もする
②オラクル、灼たかなる導き手

全てを見透かされている気がする…と思えそうな設定や見た目を意識しながら描いていました 目玉が浮いてたり見た目は怖いけど、話すと主人公(プレイヤー)の旅路を案じてくれたりなどとてもいい人です
キャラデザとしてはフクロウをモチーフにしています フクロウは目玉が動かせないらしいので、じゃあ目玉を周りに浮かせたら全部見えるのではという考えでそうしているとかいないとか… また、彼(彼女?)も出身地がマヒナなので、日本で「不苦労」「福来朗」と呼び、幸運や苦労知らずの象徴とされているフクロウを採用してみました あんまり関係ないですが「灼たか(あらたか)」ってメジャーな言葉ではないとはいえ、変換予測に出てこないので毎回「灼熱」って打ってから熱を消しています
星灼(せいしゃく)と読む 造語です。占いの館らしくアラビア風+和のイメージ トレモロが入るだけでかなりそれっぽくなるかもしれない
③影縫いのテン

「お洒落な闇属性」を意識してキャラデザしてみました マネキンがモチーフです
生前に「自分の店に来た客の影を縫い付けて逃げられないようにする」という結構やばいことをしていますが、本人的には寂しがりなだけかもしれません
そんな風に影という境界をも自分のものにしていた人物ですが、死後は保安官となってパウラパミューの治安を守っています
とはいえ影縫いの術をかなり持て余しているようで、主人公(プレイヤー)に手合わせを願ってきたりと、意外と戦闘狂な一面も
影縫いのテンとの手合わせ時に流れるBGM
保安官や西部劇っぽさをイメージしています
1分以内に勝利すると景品がもらえるので、1分以内で終わるようになっています
✦以下、前回・前々回からの継続のキャラクター
①ソラントのシュヴァリエ


普段は凛とした佇まいの騎士ですが、今回は愛犬との休日を描いてみました そもそも日常的に宮殿に犬を連れてきている狂愛犬家ではあるのですが、休日も丸一日愛犬に時間を費やす愛犬家ぶりを見せています 愛犬ポポちゃんの犬種は不明ですが(というかTRADITIO世界の犬種はこっちの世界とは違うと思うが)、見た目的にはジャーマンスピッツの子犬が近いかなと思います 犬のことしか考えていない人が、騎士団長かつめちゃくちゃ強い人だったら そのギャップだけでかなり萌えるかもしれない(萌えてる)
しれっと前のBGMをメロディーそのままで打ち込み直しました(MIDI使いまわし) 宮殿と白をイメージしたピアノソロになりました
②ソラントのカストディア


ソラントのカストディアが成人の儀で着ていた衣装です 頭のバブーシュカみたいなやつについている花は通常時の帽子にもついているのですが、カストディアが不死の呪いを受けた時に色褪せたという裏話があります 恐らくカストディア本人は普段の服も礼装も納得がいっていなさそうですね 何故か毎回主張される絶対領域 誰がこの衣装を考えているのか
こちらもしれっと新調したBGM
宮殿内に響いているようなリバーブがかかっています ちなみに私はストリングスの打ち込みが苦手なのでピアノ以外Spliceに頼りまくりました
③帽子屋トゥール・ド・マジー


普段は帽子屋を営んでいるトゥール・ド・マジーですが エーベネ魔術学院を首席で卒業している優秀な魔術師という設定があり、それに伴って学院の特別講師として招かれた時の服装を描いてみました 講師ということでシックな色合いを意識しています 肩にいる鳥さんは色んな鳥を参考にした結果この世に存在しない種の鳥となってしまいましたが(表現力)それはそれでアリかも?
④ソラントのガーディアン


こちらも休日の装いその②です
メルトグランへの観光コーデをイメージしてみました
ソラントでは成人は帽子を被り、マスクなどで顔を隠すという風習があるのですが
メルトグランではそれが必要ないため、帽子もマスクもOFFになっています
肩の露出を増やしつつ、中性的になるように緩めのコーデを意識しています
提げている紙袋の柄もメルトグランの商店にありそうなやつを考えました
⑤鮮血のラミア


パウラパミューの医者、鮮血のラミアが儀式の際に着用する衣装です
死者の集まる国であるパウラパミューですが、死者にも寿命のようなものがあって約100年経過すると魂が自然と消滅します
その際に誰にも忘れ去られぬよう丁重に弔う必要があります
晩年を病院内で過ごす死者も多いため、消滅に近づいた魂をラミア自身が病院の地下で儀式によって送り出しているという設定です
通常の装いから大きく離れない範囲で、ややフォーマルなデザインにしました
吸血鬼らしさを出すため、羽も生やしています
前のものより病院感の出るピアノソロにしてみました
ちなみにこの病院は最初に訪れた時はダンジョン扱いになっていて、患者たちにめちゃくちゃ襲われまくります
⑥棄てられたヴェンディカトーレ


パウラパミューの第一村人的ポジションの獣人さん
ゲームの進行に合わせて2回居場所が変わり、服装も変化します
最初は飼い主を待ちながらソラントとの国境付近で寂しげに佇んでいるだけですが、主人公と関わるうちに少しずつ前向きになり、街へ出向いたり、自分と同じ境遇の動物たちを導く存在へと成長していきます
その変化が報われ、かつての飼い主である少年と再会できればいいな……と思っています
ちなみにパウラパミューでは、生前に深く愛されていた者ほど生前に近い姿や本人が望む姿で死者として現れるとされています
飼い主に思いを伝えるため人型となったヴェンディカトーレの姿から、少年にとても大切にされていたことがうかがえます
前のものはどちらかというと悲壮感のある曲調だったのですが 復讐者という設定を活かすために緊張感多めにしてみました パウラパミューに初めて来て、初めて会うNPCでもあるので これから始まる、死者の国での冒険への期待感も持たせられたらなと思います
各キャラクターの解説は以上になります こういうのを書いてると、改めて自分は絵を描くより世界観の構築とかキャラクターの設定を考えるのが好きなんだな…と思う NotionのTRADITIO情報まとめも前の2倍くらいの文章量になってしまいました TRADITIO Vol.3を描き終わってからしばらく絵描くのを休んでたんですけど、まだまだやりたいこと多すぎる 本とかグッズ作りたいし、曲も全部揃えたいし、TRADITIO以外の創作の絵も描きたいし
それらを達成するためにも健康には気を付けたいと思っています(適当な締め)
✦ここまで見てくれてありがとうございます✦


キューティーサンピ















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